SHUREのダイナミックマイク「BETA57A」を使ってみてのレビューとマイクのセッティング

2018/02/23

マイク レコーディング 音楽 音楽機材


BETA57A

皆さん、ダイナミックマイクといえば何を思い浮かべますか?

ライブでよく見かけるボーカルマイクの「SHURE SM58」? 
それともギターアンプなど楽器向けの「SM57」

あれも使い勝手のいいマイクですが、もっといいマイクありますよ。

そう、


「BETA57A」がね!


というわけで管理人が使っているダイナミックマイク「SHUREのBETA57A」についての使用レビューを書いていきます。

SM58はこんな感じ
落としたから上がへこんでいるw


BETA57Aのスペックを見てみよう


まずはスペックから。


BETA57A 14000円

上の網はすぐ外せるから交換が簡単

特徴(メーカーサイトに書いてあるもの)

・スーパーカーディオイド指向特性で、高いゲインでもハウリングに強く、 周囲の音源とのセパレーションを最大限に実現する。
・マイクの先端は硬化スチール製メッシュで近接効果を生み、磨耗も防ぐ。
・ネオジウムマグネットを採用しており、SN比に優れている。
・負荷インピーダンスの変化による影響を最小化。
・エアー式ショックでメカニカルなノイズや振動を最小化させる。
・shure製!(w)


スーパーカーディオイド、・・・なんやそれw?
スーパーコンドロイチン並に効能がよく分かりませんが、とにかくマイク前面の音をすごく拾うよ」という事なのでしょう。
周りの音を拾いすぎるとハウリングの原因になりますが、このマイクはハウリングに強く作ってあるようです。
これはライブ向きですねえ。


マイクの口元は硬化スチール製メッシュです。
近接効果があるということですので、マイクに近づくにつれて低音(良くいえば温かみ)が加わっていくようです。
なので距離を開けたり近づいたりで音質変化を楽しむことが出来ます。

今確かめたのですが、このメッシュ部分(グリルボール)は回せばすぐに外すことも出来ますので、「錆びた」「凹んだ」「匂いが取れない」などの事態になって交換するのも楽ですね。


SN比に優れているとのことなのでノイズにも強いみたいです。
負荷インピーダンスの変化による影響を最小化してるようなので、どんな機材に繋いでも音は変わらないよということですね。

逆にインピーダンスを変えて音質変化を楽しむことは出来ないのか・・・w。
マイクプリの「FOCUSRITE ISAシリーズ」とかだとインピーダンスが変えれて楽しいのになあ。
ちなみにインピーダンスは低いと低音向きに、高いと高音向きになります。


後は内部にクッションがあるから振動とかにも強いとありますね。


向いている楽器など


ギターのアンプ、アコースティックギター、サクソフォン、ブラス関係、スネア、ドラム、ボーカル、ピアノ


こう見ると高音楽器ばかりなので、この「BETA57A」は完全に上物楽器向けのマイクだと言えます。


サクソフォンはよく分かりませんがサックスのようなものでしょう。


スネアにも使えるんですねえ。
「スネアにはSM58」というのが定石っぽいですがBETA57Aでも面白そうですね。
間違えて叩いても壊れにくそうですし。


BETA57Aボーカルにも使えるのが嬉しいところ。
「SM58」では低音が強すぎてなんか曇っている感じがしていましたが、BETA57Aはすっきりとしていますのでライブでのボーカルや朗読、レコーディングでのコーラスなどにも使えます。
「SM57」だと完全に楽器用って感じがありますしねえ。

周波数特性

低い周波数の点線は近づくとこういう近接効果(低音が増える)がありますよということ
マイクの性能を見るときにいつも思うのですが、この「周波数特性」というものはよくわかりません。
まあ3000~4000hz辺りと6000~10000hzが上がっているので、高音寄りですよということなのでしょう。
200hz以下が下がっているのでボーカルのローカットがされてる感もあります。
(分からないといういう割には結構わかってるw)

使ってみての感想


元々エレキギターのアンプから出す音を録音するために買ったので、ギターの音を録るのが主な使い道ですが、今ではコーラスを録音するときにも使っていますね。


音質的にはすっきり綺麗といった感じです。
電源が100vだった時は結構キンキンしてるなーと思っていましたが、200v電源に変えてからはそのようなこともなくすっきりクリアな感じになりました。

詳しくは過去記事を参照です。
 音楽機材:100vと200v電源の違いを知って音質を良くしよう! 


すっきりクリアな音質なのでコーラスにも向いてますし、ボーカルに使っても良さそうです。
特にライブのボーカルならSM58よりも綺麗さが出て良さそうですね。

SM58も持っていますがこっちは万能な分、低音も結構拾ってしまいますので(特にマイクに口べったりの近接効果が出る場合は)、録音した音はイコライザーで加工しないとなんか曇った感じの音になってしまいます。
(そういう感じが欲しい場合はこっちの方が向いていますけどね)


メーカーの謳い文句そのものでギターやボーカル、ピアノなどのいわゆる上物系に向いているマイクだと使ってみて実感しました。

BETA57Aはそんなマイクです。



実際の自宅レコーディングでの使い方


では実際に使っている様子をご紹介。

押入れにアンプを入れています
まずはギターを録音するときです。

ギターアンプは基本的に大音量を出したほうが機械的なオーバードライブがかかりますから、ある程度大きな音を出します。

ですが住宅の事情などもありますのでなるべく音量は抑えたいものです。

なので自分はギターアンプを押入れに入れてレコーディングしています。
音の反射が嫌な方は吸音材などを回りに置いてもいいでしょう。
完璧に囲う程はいりませんよ。


マイクはアンプのコーン外側部分に置きます。

コーンの真ん中を狙うと低音が強く入ってしまうと言われますが、管理人の環境ではなんだか高音の方が強めなのでこのセッティングにしています。

マイクの角度は人によって好みも環境の違いもあるでしょうから、お好みの角度を探してみましょう。



ボーカルやコーラスで使うときはこうですね。


「ダイナミックマイクなので指向性が強いから周りのノイズ対策はいらない」

と思われがちですが、実際は少し拾っています。

自分で実験したところコンデンサーマイクよりは確かに拾いませんが、真っ直ぐマイク前の音しか拾わないなんてことはなく、やはり後ろでも音が鳴っていれば多少拾います。

周りに車も鳥も下や上の階の音もしないのであればこのままでも大丈夫ですが、何か音がしているのであれば、やっぱりリフレクションフィルターなどの防音するものを周りに置いた方が無難だと思いますね。

これについては昔書いたコンデサーマイクの記事を参照です。
 記事:コンデンサーマイク 宅録での使い方(防音とセッティング)


ポップガードは必要ないので、その辺りはBETA57Aのようなダイナミックマイクの方が使いやすくて良いですね。



まとめ



まとめとして一言で言いますと、


BETA57Aはギターやボーカル、ピアノなど上物向けのダイナミックマイク


です。


「ダイナミックマイクが欲しいけど、SM58は何か曇った感じがする、SM57はギターとかの楽器にしか使えなさそう、主にギターに使うけど歌とか声の録音にも使えたら経済的だなー」

なんて考えている方に向いているダイナミックマイクだと使用していて感じました。


こういったマイクを探している方、是非手に入れてみてはどうでしょうか?
結構使えるマイクですよ。


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